『インサート・コイン(ズ)』(詠坂雄二)
80〜90 年代あたりのゲームを中心にしたミステリ風味の連作短編。
『残響ばよえ〜ん』が一番よいかな。タイトル通りぷよぷよネタなんだけど、当時のゲームを取り巻く状況、プレイヤーと制作の状況が共に本線に絡んできていて読後は何とも染み渡る感じに。
ちなみにシューティングゲームサイドの書評でこの本の存在を認識した。
『さよならさよなら、またあした』(シギサワカヤ)
話としてはベタに入るんだろうけど、いい、というか何か染みる。これは代表作のひとつに数えてもいいんではないかなー。
最後のところは、一冊の漫画として全体のバランスが悪くなったとしても、もっと顔をアップにして描いて欲しかったと思う。あそこは敢えてバランス崩すぐらいの方が良かったような…。
『葉桜の季節に君を想うということ』(歌野晶午)
文庫。2004 年のこのミス一位・その他各賞受賞だけど、これがねぇ、というか。一発アイデアは嫌いではないけど、これが一位なのかと思う。
『神様のメモ帳8』(杉井光)
これダメだと思うんだけど…。あとがきにアニメの没になった案をリサイクルしたとあるけど、ミステリ的味付けと文章による修飾を優先して、本当に何を描くべきかということを無視しているように思える。杉井はこれでいいと思っているのかなぁ。
『H な国の教育事情』(MOSAIC.WAV)
通販。歌詞カードの内側上下逆なのはわざとなのか誰もチェックしてないのか。って、リバーシブルなのか。分かり難ひ。
ちょっと通して聴いた感じだと、新しいシンセのテストなのかしらんという感じ。今までシングルは作曲者が違ったりで違う曲調を集めてた傾向があったけど、これは楽曲制作が MOSAIC だけになってるから全部かやぴ作曲みたいで、かつ同じような印象の曲になってるし。基盤に使っている音色が一緒なのかな?
タイトルチューンは、捻りなしで思ったことを書いた感。かやぴ作詞なのかな。ヲタはパンクだ、みたいなことインタビューで言ってるし。まあこの問題が簡単に片がつかないのは、教育という基本的に実験できない領域なのと、人によって目指す方向が違うこと、あと大人も馬鹿ということが大きいから、歌詞に関してはふーんで終わってしまうような。まあもうちっと若い人にはうけるのかなあ。
量子コンピュータガールで“原子のスピン”ってあるけど、研究段階でも量子コンピュータって電子以外のスピン使うんだっけ? 専門じゃないから全然知らないけど…。