囲い

『終わらぬ「民族浄化セルビア・モンテネグロ』(木村元彦)読了。
 1999 年から 2004 年までの旧ユーゴに足を運んで人々に直接話を聞いて取材したもの。『戦争広告代理店』くらいの予備知識はあった方がいいかもしれない。
 ペーター・ハントケの話とか考えさせられるが、何よりも印象的というか衝撃的なのは NATO のユーゴ空爆時に日本の大使館から空爆の不当性を報告したら外務省から「空爆が不当かどうかなど問題ではない。大切なのは日米安保なのだ」と返信が来たという話である。本当かどうかの証拠は示されていないが日本の外務省ならさもありなんという話ではある。こんな判断しかできない国が安保理常任理事国になってどうするんだろう? ってユーゴ空爆安保理決議なしで行われてるんですが。