FINAL FANTASY XII クリアー。というかとりあえずエンディングを迎える。
 以下激しくネタバレ。


 面白かったかと言われれば面白かった。仕事等でまったくプレイできない日も有ったけど、2週間強で 100 時間近く投入しているし。

 システム面やストーリーについて一応分野ごとに。本当は切り離せない部分が多いけど、ばらして書きます。


 戦闘システム。
 戦闘と移動の間の区切りがないシームレスな戦闘システムは冒険している感が強く出ていたので、良かった。触った感触ではベイグラントストーリーの戦闘から攻撃ボタンを排除したような感じというか。ベイグラントは○ボタンで明示的に攻撃する必要があるけど、FF12 では勝手にやってくれるというか。その分攻略の仕方によっては、ただ画面を眺めているだけという戦闘もなくはないので微妙な感じはある。
 あと、戦闘に参加する仲間が3人+ゲストの4人なんだけど、本当は6人で構成したかったのかしらんとは思う。FF なので、極端にシステムを複雑化できないという面もあったのかもしれないけど、人数増やして戦術性を上げた方が良かったのではないかと思う。
 ガンビットシステムは一回のプレイではなんとも言えない感じ。私は自分が操作するリーダーを物理攻撃中心にして、他の2人に回復→物理攻撃をセットして適宜コマンド入力して魔法を唱えるという体制にしていた。やりこんでみないとシステム的な奥の深さは分からん。十分深そうだけど。


 成長システム。
 ライセンスは微妙。FFT のアビリティの方がシステム的な完成度は高かったと思う。本来二次元に収まらないはずの成長の方向性を、二次元に限定してしまっていて逆に損してるような(正確には二次元×2で、四次元と言うのが正しいのかもしれんが)。特に中盤は、ライセンスボードが一定の方向に延びてる状態でライセンスポイントが余ってない状態になるので、近距離⇄遠距離の武器の変更が辛く、戦略的幅が小さい。私は中盤以降は金のアミュレットをほぼ常時装備にして、物理強化とか MP 回復とかを全員に全部つけるという戦略とったので、尚更差が出にくいようなプレイスタイルだったというのもある。
 あと、防具系の装備で何を装備しているからどこのパラメーターがどれだけ上がっているか一瞬で把握できないので、あまり防具の有難みが実感できなかったような。


 ゲームバランス。
 終盤が楽すぎる。MP 回復系のアビリティつけて、防御担当にバブル+プロテス+シェルかけて、デコイで攻撃誘導できるようになると、ほとんどのボス戦は楽。おそらくゲストキャラクターと同レベルにしてプレイするのが目安と思うけど、それだと終盤は楽。私はラストの連戦で一度もゲームオーバーにならなかった。むしろ前半のベリアス戦とかがきつい。前半は戦闘中の MP 回復がエーテルしかないので、アイテム類を駆使する必要があるけど、後半は普通に戦っていても MP が回復していくことが多いので、多少だれ気味。ストーリー上のボスより同時期のモブで戦う敵の方が強いことが多いのはどうかと。

(2006/04/09 0:49 追記)
 Web 見てると、ゲストキャラはパーティーに合わせてレベルが上下するらしい。あと、序盤でもチャージが使えますな。あんまり回復しないからつらいけど。


 ストーリー。
 本当の主人公はアーシェ? 基本的にヴァンは巻き込まれているただの少年。それだけに感情移入するのではなく、ストーリーを傍観している感が強い。
 日本国内だけで 200 万本以上、海外を含めればもっと売ることを期待されているナンバリング FF だから、あまり変なことはできないのは分かるけど、物足りなさ感が強い。FFT も100 万本出たゲームだが、FFT の思想を持って行動するキャラクター達や、ゲームを進めていたときの「次どうなるんだろう?」という感覚が薄い。
 FF12 では、ストーリー本線の破魔石に絡む主人公側のキャラクターの意思があまり描かれないので、むしろシドとヴェインの側に説得力があるというか。「歴史を人間の手に取り戻す」と「戦争を止める」という二つは本質的には対立してなかったはずで、その辺を考えると微妙。私はヴェインがラスボスとは思ってなくて、ヴェーネスとかと対峙することになると思ってたので、ラスト近辺は拍子抜け。というかあそこで戦争回避→ダルマスカ復興となったところで、本線で追っかけてたヴェーネスとか人造破魔石の問題は残っていて、エピローグでも触れられずという状態なので、うーんという感じ。あと実は「国って何?」という話が街中のキャラの台詞とかに忍ばされている感じだけど、メインキャラクターではラーサーの台詞程度しか出てこなくて、どうなんでしょう?
 と書いてますが、いまいち自分の中にある考えが上手く一つの文章として出てこないです。まあ、クリアー直後なので粗の方が印象に残っているので、どうしてもネガティブな側に向いてます。もうちょっとして頭の中が整理できたら、また何か書くかも。サブイベントこなせば印象変わるかもしれないしね。


 技術面とか。
 プリレンダーの CG ムービーは要らなかったような。寧ろリアルタイムポリゴンムービーの方が丁寧に演技がつけてあって、見ていてプリレンダーより綺麗にすら思えた。モブシーンとかはリアルタイムでは無理だろうけど、プリレンダーだから特に目を見張るという感じではなかった。
 個人的嗜好もあるけど、声なくしてテキストを読み進める形の方がこのゲームとしては良かったのではなかろうか。テキストを読み進める為にボタンを押すというのは、実はコンピューターゲーム上で物語を読ませる為には非常に重要な要素なのではないかと個人的には思っている。あと、声入れるとその時点で台詞変えられなくなるとか実はデメリットの方が多いんじゃなかろうかと。
 グラフィックは良くできてる。他はそのままで解像度だけ上げれば次世代機向けゲームです、といっても通用してしまいそうなでき。戦闘シーンとかで水面に周りの景色が写り込んでいるシーンとかあるけど、あれってまじで計算してるのかなー? ちょっと視点動かしたくらいだとちゃんと計算してるように見えた。全体的に演出的に前フレームの映像を加工して次のフレームに使っているのが多いのは PS2アーキテクチャを駆使したということなのかな?
 あとはロード時間が多少気になるレベルなので HDD に対応していてくれれば更に良かった…。ロード時間そのものは他の普通のゲームより短いけど。


 まあ、後は思いついたら補完していきます。