『嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん5 欲望の主柱は絆』(入間人間)

 4の続き。作者の自己紹介文で、小ネタが三十代と疑われるとか書いてある。
 あとがきに好きなゲームが列挙されてるが、ファミコンから PS2 まで揃ってるな。ジャンルもオールラウンドな感じ。ドラクエは6かー。FF は5なのに。
 いやー、しかしこういうオチとは。ネタバレ隔離。



 これも1から派生している物語。1の内容忘れてると全然面白くないことでしょう。
 4を見返すとすべて複線が張ってあって、4の終了時点で推理できなくはないようになってる。
 でも、やっぱり動機に無理がないかね? あの事件を再現しようという動機は考えにくいというか。この作品の持つミステリ的なものにとっては動機は他の要素より重要度が高いと思うんだが。体重減らして脱出するというのも無理がある(人が出れる出れないはほとんど骨で決まるのでは?)気もするけど、それよりは最初の動機付けが無理気味というか。全体としては文句なく面白かったんだけど、そこだけがひっかかる。
 絵の使い方も、ちゃんと気を配りながら読んでればそういう使い方しかないことは分かるんだけど、脱出劇に気をとられてて“そうくるかー”という感じで良かった。
 しかし、大江湯女は今後も出てきそうで、しかもキャラ的に色々絡んできそうで、まだ結構続き出そうな感じですね。ある程度の巻数で終わらせた方が物語全体としては幸せなんじゃないのかな。まーちゃんが今のみーくんを受け入れるか拒絶するようになるプロセスを描いていくしかないわけで、それを無視するとただの痛い子たちの話が続く形になってしまうような。
 次巻以降も期待。