『嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん8 日常の価値は非凡』(入間人間)

 群像劇。500 ページオーバー。
 以下ネタバレというか構造に触れる。




 ホテルの一角での群像劇で、各キャラの行動がおおよそ時系列順に描かれている。みーくん視点は最初と最後に出てくるだけ、且つほとんど事件とは関係ない。多分、今作の中に出てきたキャラが続刊で出てくると思われるけど、現時点では“これが8?”という印象。「i」の方が「8」でこれは外伝というような印象。
 そう思う一つの理由がトウキが、超常的な力を持ってる(ように見える)こと。今まで散々ぶっ飛んだキャラが出てきたけど、誰一人として人間の枠を越える力を持ったキャラはいなくてみんな人間として動いていたのに、トウキだけ違って、なんか違うシリーズを読んでるような感覚に陥る。
 あと発端となった事件の犯人の目星は序盤でつくわりに、動機の開示が最後にまとめて行われるので中盤がだるい。群像劇で同じシーンを何度も読まされるのと相まって、中盤はなあ…。
 みーくんの枠でやる必要はないよなー。無理にシリーズ続けるくらいならさっさと畳んだ方が…と思ったけど、この終わり方だと、あと1・2巻で終わらせるつもりなのかな?