時をかける少女の絵コンテ集買った。
 どういう感じかはアニメスタイル
http://style.fm/as/02_topics/top_060714_a.shtml
あたりを参照。映像はほとんど絵コンテ通りに構成されてる。しかし、これすごいのは消しゴムで消した跡を残したまま印刷してることじゃなかろうか。この辺りの演出は迷ったのかとか色々想像できて楽しい。真琴がプリン食べんとするところの縄のれんが絵コンテの段階から CG でという指示があるのは、そういうものなのかなー。作画と絡んだ演出って絵コンテでは描かないものと勝手に思ってたけど違うのか。
 以下ネタバレ。


 id:moonsight:20060717 で書いた映画観て気になってたところ確認をしてみた。
 冒頭のタイムリープの描写は、おそらく単なる夢という解釈でよさげ。タイムリープ時に入る演出がこのタイミングではないし。
 冒頭で理科準備室で音を立てたのが誰か明確な記述はない。友梨が直前に千昭とすれ違ってるから、千昭が何らかの理由でタイムリープしていてその影響で音が立ったと考えるのが妥当なのかな? ただ千昭は直前に功介と校舎外にいたわけで、何故校舎に行く必要があったのかが謎。
 無限ループが生じるのも、SF 的解釈を適用して辻褄を合わせるのは無理な感じ。未来に存在するタイムリープができるようになる理論以外に、例外があると考えるしか。タイムリーパーの強い想いとか。
 まあ、功介が事故ってから千昭が時間を戻すところも真琴(ひいては観客)の記憶がなくならないで他のタイムリープとは違っているから、そういうものと思うのがいいのかな。SF 映画ではなくて SF を題材にした青春映画だし。
 でももうちょっとタイムリープ理論に芯が欲しかった。監督は QuickJapan のインタビューで「SF そのもの」には興味ないと言ってるから無理な話なのかもしれないけど。
 ああ、そういえば QuickJapan の細田インタビューの次に載ってる佐藤大との対談で SF の素養を見せている谷川流涼宮ハルヒの消失・陰謀とは好対照ですな。ハルヒは2作目以降は SF 的世界の構築をしっかりやっているという意味で。