昔々

 『連射王』(川上稔)上下、読了。
 シューティングゲームにはまった高校生を描いた物語。時代は明記はされてないが初代プレイステーションが出た後ぐらいだから 1995 年。
 全然シューティングをやってなかった主人公がはまっていく物語だから、基礎から解説されてる。レバーの持ち方・連射方法から、安全地帯まで。用語解説もついてて「死んで憶えろ」「気合い」とかの解説もある。題材となっているゲームは東亜プラン系と思うが、雷電もかなり入っているような気もする。
 小説としての技巧に特別優れているわけではないが、現役・引退を問わずシューターは読むべし、という内容。ゲームに正対したことのある人なら共感できるはず。
 上の巻末にはアーケードの縦シューの年表もある。作者によるタイトル解説付き。見た感じ基本的なタイトルは押さえられてるけど、横スクロールと家庭用がないから歯抜け感がある。グラディウスR-TYPEザナックとかエポックメイキングなタイトルぐらい載せてもよかったんじゃなかろうか。あ、サイヴァリアが載ってないな。式神の城があるんだから載っていて当然じゃないかと思うけど。
 本筋にはあんまり関係ないけど、主人公のリッジレーサーに対するスルーっぷりが気になる。あの当時、ウイニングラン→Virtua Racing ときてテクスチャ付きのリッジが出てきた時はかなり衝撃的だったんだが。
 少しでも興味があれば読むべし。

 あ、一つ書き忘れてた。ゲームしてない時に筐体の椅子に座るのは止めましょう。