『搾取される若者たち −−バイク便ライダーは見た!』(阿部真大)読了。
 東大の社会学者が一年間バイク便ライダーで働いたルポというか、社会問題提議した新書。
 危険で不安定なバイク便なのに、ワーカーホリックになるような仕掛けが満載、みたいな話。著者は安全で安定な仕事ならワーカーホリックを容認してるようですが、どうかな。本当に一生安定して食べていけるなら、ワーカーホリックやる必要はないよね。社会的に実現したいことが仕事に直結してるなら、体力の許す限りはやればいいとは思うけど、まあ大半の人は無理でないかな。
 あと、バイク便が歩合から時給に戻れない仕組みになってるのは会社からすると単なる事務管理の手間の問題としているけど、ベテランに残ってほしいなら、一年もしくはそれよりも大きい単位でなら時給への変更を認めればいいだけなので、実際には年寄(つうても三十代とか)の退職を促進するという面が大きいのではなかろうか。