単位

『疾走!千マイル急行』(小川一水)上下巻読んだ。
 産業革命後の SL 盛んなころをモチーフにした鉄道冒険もの。大陸等は架空。
 鉄分多い人には面白いのかなあ。以下ネタバレ。
 主人公の生まれた都市が陥落された理由が、他の都市から技術文書を盗んだからってことになってるんだけど、無理がある。知識の性質の一つは、物質的なものに比べて複製が容易であることにあるわけで、盗まれた側に何もなくなるわけじゃない。あと、特許だけ買ったからって次の日から工場で生産できるようになるわけじゃなくて、生産ラインの作り方とか細かいノウハウが必要だし、何よりそれを理解して改良発展させることのできる人が必要なわけで。主人公は技術文書の存在を知っても技術文書ばらまこうとしないしなあ。
 あと、単位がヤード/マイルが多くて換算大変。なんかメートルが混ざってるなと思ってたら、北の方の国はメートル法使ってるっていう設定っぽいな。