『嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん7 死後の影響は生前』(入間人間)

 「本当は稲側という名字らしい」ってあーた。細かいところ指摘してすみませんねぇ。
 語り部(騙り部)に大江湯女を迎えておくる一遍。文体の調節していてそれでいながらみーくんが語り部のときと印象が変わらないというか、シリーズとしての形が整ってるのはお見事。プソプソより、んのんのが好きかも。
 あと今回いつもにまして表紙と挿絵がシャープな印象で良い。左氏は日本的漫画な書き方である一方写実的な描写でもあって、良いよね。デッサンきれいだし。2章の頭の挿絵とか特長が良く出てるような。
 章題の元ネタは、ゲームがペルソナ4・リンダキューブRemember11 だけどあと分からん。一章はカルラ舞うなのかな?
 以下ネタバレ。


 今回はミステリ要素は薄め。最終章のまとめでもう一個大きめのタネ明かしがあっても良かったような。基本的には続刊へのつなぎという面が大きいのでしょうがないのかもしれないけど。
 みーくんが戻ってくるというのも予想通り且つ予定調和であってもやっぱり楽しい。んだが、殴られ役でしかないのは悲しい。
 このシリーズはつまらん人にはまったくつまらんのでしょうね。同じメディアを吸収、特にコンピューターゲームにそれなりに時間を費やしてないとネタが分からないし、何より作者がどういう思考プロセスで書いてるか想像つかないから楽しくもないでしょうし。でも元ネタ全部集めて解析したら面白そうだけど、時間かかるよな…。
 何はともあれ、次回作も期待してます!