MOSAIC.WAV/鶴田加茂『We Live Heartsnative!! 〜ミクとMOSAIC.WAVと仲間たち〜』@渋谷 O-East

 まあ面白かった。
 裏で初音ミクのリアルタイム操作をしていたのは鶴田さんかな? タイプミスなのか歌のつもりで表記通り入力しなかったのか、色々ぐでぐでだったが、ネタ的にはありか。
 全体的には UDX よりは全然いい。(当たり前です)
 演出とかコストかかってそうだけど回収できたのかなー。いらん世話ですが。


 以下雑感。


 かやぴーの絶対領域が。一瞬目を疑う(ぇ
 オープニングが超妻賢母で意外。続くうじゅりんぱもそうだけど、ミクとみ〜こと観客の分担がすぐに把握できないので全体的にいまいち乗れてない。にしても超妻は反応が悪かったような気がするけど、何だったんだろう?
 序盤は MC 少なめで畳み掛けるように。恋のチェッカーフラグは良いね。
 MOSAIC.BROS 改め MOSAMIKU.BROS はアレ。何テラバイトのところで「絶対わざとずらしてるだろ〜」って思ったらつぼに入ってしまいました。声は出してませんが、すいません。しかしあれ、PSG っぽい音とはいえ誰も 8/16-bit 機使ってないのに(DS, GBA, iPod touch, PC)帽子につけてるのがドット絵つうのは…。まあドット絵が表現方法の一種として普遍化しつつあるところではあるけど。
 みくみくメモリアルの学校の BG が思いっきりパース狂ってたが、あれ狙ってやったのかなー。廊下が超急な坂。
 後半の工学ソングあたりから会場全体が乗ってきた感じ。ただ 20 世紀ヒューマノイドは好きですけど、あれはあくまで人間の歌であって、ロボットやアンドロイドに歌わせるべき歌ではないと思う。人間の子孫という意味でならありかもしれないけど、現状の初音ミクでそういう感情抱けるかというとねぇ。
 アンコールがストリングス付きで、LOCAL JESUS・Nursery Time・FLY-ALONE という意外な構成。このときだけ鶴田さんが壇上に。Nursery Time の「分からなかったら適当に叫べ」というミクの MC はナイス。
 ダブルアンコールは洗脳とみっくみく



 しかし、ミクはやっぱりスパイス程度にしかならないというか。MOSAIC はみ〜こというちゃんとしたボーカル抱えているので、ミク使う必然性はないというか薄いというか。今日のセットリストもミク抜きでやれば比類ないくらい盛り上がったんじゃないかなと妄想したくなる。
 ミクが拓いた地平線って、色んな理由でボーカルと共同作業できない人に表現の場を与えたことが大きくて、人工知能を連想させるっていうのは二次的なものに過ぎないと思うんだが。
 現段階のミク程度の技術で人間のボーカルには勝てないのは分かりきってるし、情報工学かじったものとしては「歌の下手なミク」が偶像崇拝されてるというのが「なんか違う」感が満載。
 Heartsnative がそれなりに売れたのは宣伝量と流通の問題であってアルバムとしての完成度ではないと思ってるので、次は普通の MOSAIC が見たいなーというところ。
 気が向いたら何か追記するかも。


(2010/2/22 追記)
 み〜この blog 読んでからここ読むと全否定側に見えるので追記。
 別に MOSAIC + ミクを否定している訳ではなくて、ミクを足してもあまり効果がない曲にまで多大な労力を投入してやんなくてもいいかなーつうか。何テラバイトとか合成音声に歌わせる意味があったり、***にできるかなとかきれいになじんでる曲は好きです。
 クリプトンの方針があんまり好きくない(着うたをめぐる一連のやりとりとか)とか、情報工学かじった SF 好きとして典型的かつ古典的な人工知能アイドル像が投影されてるのが嫌いだったり、個人的バックグラウンドも大きいです。
 Superluminal のライブみたいにアクセントとして使うようなやり方なら是非。
 http://miko2.com/archives/51685226.html


 全然 MOSAIC 関係ないけどミク絶対信奉派は人間のボーカル入れた Supercell も許せないのかなー。ある程度は柔軟に物事見た方が色々うまく回ると思うようになってきたよ、っていうのは歳を取ったせいか (^^;