ものをつくる

アニメがお仕事!』(石田敦子)七巻読んだ。
 基本的にそれまでのエピソードを回収して終わらせる巻。なので、この巻自体は内容が薄いけど、やっぱりいい作品でしたわ。
 別にアニメや漫画とか小説だけが特別なわけじゃなく、どんな仕事にでも通ずる話。自分の中にある原動力と仕事を取り巻く環境のせめぎ合いであり、おそらく誰もが感じるであろう話。個人的には働きマンよりいいと思う。メインキャラは基本的にいわゆる“いい人”なので、読後感はすっきりしている。途中のエピソードにシンクロするところがあると、ちょっときついかもしれない。あと、主婦も完璧にこなそうとすると並大抵の努力じゃないと思うので一部の人は反発感を持つかもしれないけど、そのへんは作者の体験の問題だったりするのかな。
 いやしかし、希有な作品でしたよ。作者の経験というか感情の動きがそのままトレースされてると思わされるイチ乃と二太の気持ちの描写とか、この作品を読んで、自分を見返してみたり色んなことを考えさせられました。阿呆みたいな〆切りの仕事してた時に出会ったから、この漫画が原動力の一部になってた時期もあるし。
 仕事してる人、これから仕事する人、皆にお勧め。