『ハルフウェイ』(北川悦吏子監督)

 何も特別なことは起こらない映画。函館の高三の男女を淡々と描いていく。
 映像が、カメラが(多分)全部手持ち・人工的照明を(多分)全然使ってない(薄暗くなったシーンでさえ!)・カットの中でホワイトバランスの変更しない・アドリブに任せた場面で役者の動きに追従しきれない、とか全編ドキュメンタリーっぽくて独特の映像になってる。
 そのドキュメンタリー的仕上がりが故に、シュウや教師が茶髪・田舎の高校生で化粧してる、とか画に映っている要素の違和感がすごい気になる。あんな砂利道をロードバイクで走るか?とか道具の使い方も気になる。
 で映画として全体の出来が悪いかというとそんなことはないとは思うけど、多分駄目な人は駄目だろう。ストーリーは全部主人公達の中の心の有り様から生まれて、難病とか外側では何も起こらない。
 私はラストシーンは好きでした。